安衛則第521条第1項、同条第2項により、安全帯の点検は、『安全帯等を使用させるときに、随時』行うべきとされています。安全帯の点検については、メーカーなどが添付している取扱説明書などに点検・破棄の基準が記載されているものがあるので参考にしてください。具体的な点検項目として、
①フック
・亀裂が生じているもの
・フックの内側に1mm以上の傷があるもの
・さび(腐食)が著しいもの、又は変形しているもの
②バックル
・亀裂が生じているもの
・ベルトの噛み合わせ部が著しく磨耗しているもの
・全体にさび(腐食)が発生しているもの、又は変形しているもの
③D環
・亀裂が生じているもの
・深さ1mm以上の傷があるもの
・変形の大きいもの
④胴ベルト
・磨耗、すり切れの激しいもの
・ベルトの耳などに3m以上の損傷のあるもの
などの項目に当てはまった場合、新品と交換する必要があります。
さらにロープの状態についても『キンクや形くずれの著しいもの』『溶融、変色の著しいもの』などは、衝撃により切断する恐れがありますので、早急に新しいものに取り替えるべきです。
また、月に1回程度、それぞれの点検項目に基づいた入念な点検を実施し、必要に応じて廃棄などの措置を講じる。
「作業方法の安全対策」に関するよくある質問
- ストレート屋根上での作業、どんな安全対策が必要か
- 悪天候後に行う低層足場点検のポイントは
- 架空電線付近でのクレーンを使用する場合の安全な離隔距離の目安は
- 深さ2m以上の溝の溝上部での作業の安全対策は
- 地震発生後の足場の点検項目は
- 安全知識豊富な作業員でも被災しないような対策は
- 下水道工事で掘削作業、溝内の土砂崩壊防止の措置は
- 保護帽の使用期限はあるのか
- 安全帯の使用前点検、実施すべき法的根拠はあるか
- 埋設物付近での掘削作業についての対策
- 架空電線付近での解体工事、感電防止対策のポイントは
- 移動はしごを使用したいがどんな対策が必要か
- 安全靴の着用はどのような場合か
- 重量物の運搬作業の災害防止のポイントは
- 作業帽や作業服の着用に法的定めがあるか
- 高年齢者の労働安全衛生対策は、
- 「かかり木処理」作業において具体的に講ずるべき安全対策は