労災保険におけるケガ等が「治った」の考え
一人親方の皆様が現場で被災した場合、労災保険で治療を受け治った「治癒(症状固定)」とは
労災保険における『治った』とは、健康状態を完全に回復した場合のほか、ケガ等の状態が安定し労災保険の治療を行っても、そのケガ等の状態が回復、改善ができなくなった状態をいう。
したがって、「ケガ等の症状が治療により一時的な回復がみられるに過ぎない場合」など症状が残存している場合であっても、医療効果が期待できないと判断される場合には、労災保険では「治癒」(症状固定)として療養(補償)給付を支給しないこととなっている。
※ 療養(補償)給付とは、業務または通勤が原因で負傷し、または疾病にかかって療養を必要とする場合に支給される。
給付は傷病が治癒(症状固定)し、療養を必要としなくなるまで支給される。
※ 障害(補償)給付とは、障害が障害等級表に掲げられている障害に該当すると認められる場合に、その程度において支給される現金給付をいう。
給付方法として、障害の重軽により年金給付と一時金給付の2通りがある。
再発とは
ケガ等がいったん症状固定と認められた後に再び発症し、次のいずれの要件も満たすときは『再発』として再び療養(補償)給付を受けることができます。
(1)症状の悪化が、当初の業務上または通勤による傷病と相当因果関係が認められると認められること
(2)症状固定のときの状態からみて、明らかに症状が悪化していること
(3)療養を行えば、その症状の改善ができると医学的に認められること